ネジマキの映画感想

旧作、新作、関係なく観た映画の感想を書いています。

『STAND BY ME ドラえもん』を観た!

ドラえもんの3Dアニメーション版です。

2014年の邦画では1番売れた映画で興行収入はおよそ83億円です。

僕、ドラえもんファンです。

 

 

 

監督は八木竜一さん、山崎貴さんの共同監督です。

白組という映像制作やVFXをやってる会社に所属されています。

八木竜一さんは『friends もののけ島のナキ』をこれも山崎貴さんと監督されてます。

山崎貴さんは『ALWAYS』シリーズや『永遠の0』『寄生獣』2部作をやられています。

個人的は初期の監督作品『ジュブナイル』『リターナー』などは割と好感を持っています。

声優さんはテレビ版からおなじで、ドラえもんが水田わさびさん、のび太が大原めぐみさん、しずかちゃんがかかずゆみさん、ジャイアンが木村昂さん、スネ夫が関智一さんです。

ゲストで青年のび太の声で妻夫木聡さんが参加されてます。この妻夫木さん、なかなかしっくりきていて良かったですよ。

 

全体としてそこまで悪い映画では無いです。「断じて」とは言い切れ無いのが辛いとこですが。

原作でも人気のエピソード、具体的には

「未来の国からはるばると」

「たまごのなかのしずちゃん」

「しずちゃんさようなら」

「雪山のロマンス」

「のび太の結婚前夜」

「さようならドラえもん」

「帰ってきたドラえもん」

の計7エピソードを統合していて、それぞれ質の高いエピソードなのでまあ悪くなりようもないのですが、実はこのエピソード選びはなかなか秀逸だと思います。

特に「たまごのなかのしずちゃん」と「しずちゃんさようなら」のこの2つを選んでいるあたりは失礼ながら「八木くんも山崎くんも、なかなか分かってるじゃん」と思いました。

この2つのエピソードはのび太の良い部分とダメな部分の両方がうまく配合されてるエピソードですし、しずかとの関係性も描いたなので、その後のエピソード「のび太の結婚前夜」にも有機的に作用する、良いエピソードをチョイスしたなぁといった感じです。

 

3DCGで表現された映像ですが悪くは無かったです

キャラクターはゴムっぽい質感で好みが分かれそうですが、僕は最初は違和感があったのですが、割とすぐに見慣れました。

その他、タケコプターのシーンは想像以上に迫力があり、小さい子はワクワクしながら観れるのではないでしょうか?

 

不満点はラストですね。

ラスト以外は「おっ、悪くないじゃん」的な目線で見てたのですがラストで「この終わり方で良いの!?」って思いました。

ラストのエピソードは「さようならドラえもん」〜「帰ってきたドラえもん」と続くのですが、この統合はちょっと安易に思えました。

もちろん原作でも同じようにつながったエピソードなので、まあしょうがないのかもしれませんが、ドラえもんというある種の少年期の象徴をさようならドラえもん」で見事に卒業させたのに、その後すぐ帰ってこられてしまうと「なんだかなー」という感じです。

 

漫画版、テレビアニメ版、劇場版はまだしょうがないですが、今作はある意味、スピンオフ的な作品なので、物語を完結させる方向で作ればもっと良い作品になったと思います。

せっかく2時間の完結した物にできるチャンスだったのに、それを不意にしてしまった感じです。

 

んー、なんだかとっても勿体ない映画ですね。