ネジマキの映画感想

旧作、新作、関係なく観た映画の感想を書いています。

SF人気シリーズ最新作『ターミネーター:新起動/ジェニシス』を観た!

だいぶ評価が悪いみたいですね。僕が思うこの作品は『ターミネーター』シリーズの一番重要な肝を外しています。

 

 

 

さて、ターミネーターです。ターミネーターといえばシュワちゃんこと、アーノルド・シュワルツネッガーです。

『T1』『T2』『コマンドー』『トゥルーライズ』といったド派手アクションや『ツインズ』『ラストアクションヒーロー』『ジングル・オール・ザ・ウェイ』といった、コメディまでこなす素敵な役者さんです。てか、コメディとアクションに特化した役者さんですな。

政治家から俳優業に復帰した後も、『ラストスタンド』や『サボタージュ』なども好感が持てる作品に出演されてます。(といっても、興行収入的には苦戦を強いられているようです)

他の出演者はカイル・リース役にジェイ・コートニー。申し訳ないですがかなり地味です。サラ・コナー役にはTVドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のエミリア・クラーク 他にはT-1000役にはイ・ビョンホンなど。はっきり言って結構好きだぞ、イ・ビョンホン。

監督には『マイティー・ソー/ダークワールド』を監督したアラン・テイラー。映画よりはテレビで活躍されているみたいです。「ターミネーター」を生み出したジェームス・キャメロンは今回はあまり絡んでない様子です。

 

 

まず前半部、Tー800がタイムトラベルからの登場シーンやカイル・リース登場シーンなどや、親指を立てる仕草、そして音楽の使い方など、今までの『ターミネーター』シリーズファンならばニヤリとする場面が満載です。はっきりいってそれらの場面を今映画館で観れたというだけで「1800円払って良かった~」と僕みたいなぬるいファンは思ってしまいました。

 

後半部分も、不評な方が多いみたいですが割りと楽しかったです。特に今回の敵役、(具体的なネタバレは避けますが『バイオハザード』シリーズのアリスみたいなやつ)が説得で主人公達を止めようとするんですが、その時の描写など爆笑です。

主人公達に一切の葛藤がなく「うるせぇ、バカ」と言わんばかりに敵役の説得を一切聞かない感じが最高です。

この部分を不満に思う人がいるのもわかりますが(その場面、一切の葛藤が無いもんね)、まあ勢いがあっていいじゃないですか。

その他、いままでのシリーズでは、過去にしかタイムとレベルができなかったのが、今回は過去の時代でもタイムマシンを作ってしまった(使用には、ある程度条件付とはいえ)ので、だいぶややこしく、タイムパラドックスの概念とかも出てきます。SF映画で見慣れたモチーフではありますが、このシリーズではやって欲しくなかったという印象。

でもまぁ、タイムパラドックスの概念を出さないとリブートとして始めるのは難しいかもしれませんね。(『T3』でタイムパラドックスは起こらないという結論を出してたしね)

 

ただ、今回の作品の『T5』、終わりの風景、世界が破滅する予感が一切見せないラストだったのはガッカリでした。

『T1』では「審判の日」』で世界が混乱に飲み込まれる予感で終わり、『T2』では世界の終わりに対する、かすかな希望(この”かすかな”というのが重要)の予感で終わり、『T3』で、「審判の日」が来るという(これが『T3』の偉大な部分だと思う)、常に世界の終わりを意識させる作品だったのに、今回の作品は全く世界が終わりそうな気配がないです。ラストカットとかも陽光が溢れる中、車が走っていて終わりです。こんなのターミネーターじゃねえよ!って感じです。

別にアクショがつまらなくても、CGがしょぼくても、役者さんが地味でもいいから、その肝の部分は外して欲しくは無かったと思い劇場をでました。

 

因みに『T4』に関して言えば、あれは「審判の日」以降の話なので、『ターミネーター』シリーズとしては認めんよ。(アクション映画としては面白いけどね!)