ネジマキの映画感想

旧作、新作、関係なく観た映画の感想を書いています。

人気漫画実写化『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』を観た!

 漫画の進撃の巨人はとりあえず全部読んで実写を観てきました。

アニメは観ていないです。原作に深い思い入れはないです。

 

 

 

監督は樋口真嗣さん。

この方は平成『ガメラ』シリーズの特技監督で、監督作には『ローレライ『のぼうの城』(犬童一心さんと共同監督)などあり、特撮では評価されていますが、ドラマを描くことに、個人的には若干の懐疑心を持っています

脚本は渡辺裕介さん&町山智浩さんが担当されています。渡辺裕介さんは『ガッチャマン』『GANTZ』などの実写映画の脚本をされています。町山智浩さんは映画好きの間では有名な映画評論家で、秘宝読者であれば今作はマストな映画でしょう。

主役のエレンを演じるのは三浦春馬さん。なかなか作品に恵まれていない印象を持っているのは、僕だけでしょうか?ミカサは水原希子さんが演じていて、このミカサ像はなかなか良い感じだと思います。そのほかだと原作にはいないキャラクター、シキシマを演じるのは長谷川博己さん。はっきり言って今回は(色んな意味で)一番損な役回りです。

 

 

僕は原作にあまり思い入れがないので割とストレートに映画を観れたのではないかなと思います。それを踏まえての感想ですが、良い部分が10だとすると悪い部分が20位ある映画という感想です。マイナスからのスタートを挽回できるほど面白くはなかった。

 

もちろん良かった部分はあります。序盤、巨人が村を襲うシーンはこの映画でも随一の名シーンです。

壁に大型巨人が穴を開け、そこから中型巨人がぞろぞろと入っていくシークエンンスとか超キモい感じが良かったですし、そこから起こる地獄絵図はニヤニヤしながら見てしまいました。特に巨人が人を食う場面、ゆっくりグシャッと食われるのがなんともすごい。

一応PG12(12才以下の方には保護者の助言が必要)なのですが、R−15でもおかしくない描写が続きます。この部分をちゃんと描き、頑張ってPG12で公開したことに関しては本当に偉いと思います。この映像が全国のシネコンを蹂躙している事を思うとなかなかすごいですね。

 

ただ良かった部分以上に悪かった部分が悪目立ちしています。

まずアクションシーン以外のドラマパート。この部分が気が遠くなるほどダサいです。特に長谷川博己さんが演じるシキシマのダサさはすごいです。ダサさを通り越して爆笑です。特にリンゴを食うシーンはすごいです。まだ映画を見ていない人はリンゴ注目して見て下さい。とっても面白いですから。

漫画の映画化には「原作をある程度踏襲する」のと「原作を踏襲しない」の2通りあると思うんですが、今作は「原作を踏襲しない」方法をとっているので、原作が好きな方からは不満が出るのはしょがないですし、作り手も覚悟はしていると思うのですがそれならば、原作に思い入れが無い層にある程度の説得力を持たせるためにも、ドラマパートのダサさはなんとか解消する方法はなかったのかなと思いました。

 

とはいえ、先ほど申し上げた良い部分は本当に良いので、少しでも気になっている方は是非劇場へ進撃して下さい。